目的
Octopressで記事を書いたあと、 Bitbucket に git push origin source
とするだけで Github Pages に勝手にデプロイされるようにする。
イメージ
- 自分はブログ記事を書き終わったら、Bitbucketに git push だけしてあとは放っておく
- Bitbucketは該当リポジトリが更新されると、さくらVPSのJenkinsのURLを叩く
- Jenkinsはそれを契機にBitbucketからファイル一式をcloneしてOctopresで記事を作成する
- Jenkinsは作成した記事をGithub Pagesにデプロイする
事前準備
- Github PagesにOctopressでブログを投稿できるようにしておく => まだなら このあたりを参照
- さくらVPSを使えるようにしておく
- さくらVPSにJenkinsをインストールしておく => まだなら こちらを参照
- さくらVPSでGitを使えるようにしておく => まだなら こちらを参照
- Githubを使えるようにしておく
- Bitbucketを使えるようにしておく
Jenkinsに入れておく必要のあるPlugin
- RVM Plugin
JenkinsからBitbucketとGithubにアクセスできるようにする
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でJenkins用の秘密鍵と公開鍵を作る。 このとき、パスフレーズを設定しないように注意。
これで /var/lib/jenkins/.ssh/id_rsa.pub という公開鍵ができているはずなので、この公開鍵を Github と Bitbucket に登録しておく。
ちなみに公開鍵の中身を
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などで表示し、表示された文字列をそのまま Github や Bitbucket にコピペすればOK。
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で実際に Bitbucket と Github からcloneをすると、それぞれ一度目に限り yes/no が問われるのでそこでyesとしておく必要がある(そうしないとJenkinsから使えない)。
JenkinsからRVMを使えるようにする
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で、jenkinsユーザでRVMでインストールしたRubyが使えるようになる。
実際にRubyが使えるかどうかは
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などで確認できる。
gemsetを作成して必要なgemのインストール
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octopress用のoctopressというgemsetを作って、そこに bundle をインストールしておく。
JenkinsのJobの設定
Build a free-style software project をベースに設定した項目は以下のとおり。
- Project name
- deploy-octopress (お好みのジョブ名を設定)
- Source Code Management
- None (Gitからソースを取得するところを含めてコマンドでやってしまうため)
- Build Triggers
- Trigger builds remotely
- Authentication Token: a-word-you-like (適当なワードを指定する)
- Trigger builds remotely
- Build Environment
- Run the build in a RVM-managed environment
- Implementation: 1.9.2@octopress (利用するRubyバージョンとgemset名を設定)
- Run the build in a RVM-managed environment
- Executable shell
- Command
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最後の Command のところでは、
- 作業ディレクトリを作り直す
- Bitbucketのリポジトリからsourceブランチを取得
- bundleで必要なgemなどをインストール
- generate & デプロイ!
をしている。
BitbucketからJobの実行ができるように権限の設定を変更をする
BitbucketからJenkinsにアクセスする際に、 http://jenkins.yourdomain/job/deploy-octopress/build?token=a-word-you-like といったURLを叩いてJobを実行することになるので、それが可能なように権限の設定を変更しておく(この方法は簡易的なものでセキュリティの面では良くないので、これを解消するには次の記事を参照して別の設定とするのが良い)。
また、 Manage Jenkins -> Configure System で、
- Access Control
- Authorization
- Matrix-based security
- Anonymousユーザの Job の Read だけチェック
- Matrix-based security
- Authorization
Bitbucketのほうの設定
作成したリポジトリの Admin タブの Services を選択。
Select a service… の中に Jenkins があるのでそれを選択して、 Add service。
設定項目には、
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と叩くべきURLをそのまま設定する (※ yourdomainなどは各自の環境に合わせて変更すること)。
完成!
これでひととおりの設定は完了。
うまくいっていればいつもどおり記事を書いてコミットした後に git push origin source
とBitbucketにpushするだけで、あとは勝手にデプロイしてくれる。
このとき、Bitbucketのプライベートリポジトリにファイル一式がバックアップされることにもなる。
なお、sourceブランチがデプロイの対象となっているので、書き途中の記事をBitbucketに保存しておきたい場合には、 draft など別のブランチにコミットしておけば書き途中のものが勝手にデプロイされる心配はない。
課題
このままだと、認証なしで全てのJobが参照できる形になってしまっている。
次の記事ではこれを解消することにトライしたい。
じつは途中ではいろいろと引っかかった
以上、うまくいった手順をまとめたが実際にはいろいろとひっかかったところがあったので、そこも言及しておく。
.rvmrc の実行許可の確認が越えられない
はじめて .rvmrc が設置されたディレクトリに入る際、 .rvmrc の内容を実行して良いか? といった問い合わせが入り、自分で操作しているときは単純に yes と応えるだけなのですが、それをJenkinsさんにやってもらう方法がわからなかった。
rvmrc trust ディレクトリ名
とすれば以降その確認がいらなくなるというのは既知なのだが、Git Plugin を使ってソースを取得すると、その時点でcloneしたディレクトリに入ってしまうのでタイミング的にそれも無理。
けっきょくGit Pluginを使うのをあきらめ、ソースのcloneからブランチの切り替えまでコマンドで直接やることとした。
RVMがうまく扱えない
ビルド時のコマンドの中で rvm を使っているわけですが、やたらとこのコマンドがないといったエラーが出まくり「うぎゃー」となった。 これは RVM Plugin を使えば簡単に解決できた。
gemがインストールできない
bundler を使うため、gem install bundle
をビルド時のコマンド中に入れたのだが、
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というエラーで先に進めない。
これはRubyのほうの話で、
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とzlibなどをRVMでインストールした後に、Rubyをreinstallすることで解決。
本記事のほうの手順ではきちんと先に rvm pkg install
を済ませておくようにしてある。
rake installに失敗する
Jenkinsでのrake install
時に
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という確認が出てきたそこでこけていた模様。
よくよく考えてみると、rake install
はこのリポジトリには適用済みの状態でpushしてあるので不要だった。
rake generateでエラー
rake generate
時に
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といったエラーが発生。
これは python-devel が入っていない場合のエラーということだったので、さくらVPSのほうで sudo yum install python-devel
しておくことで解消。
rake deployでエラー
rake deploy
時に
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といったエラーが発生。
公開鍵はきっちり登録してあるはずなのにおかしいなと思ったら、一度めのアクセスの際にアクセス確認の問い合わせが入り、ここでyesとしないと先に進まないという状態で止まっていたというオチ。
これはあらかじめさくらVPSのほうで、
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と一度Githubにアクセスしておけば解消される。
おしまい
じつにJenkinsで自動デプロイするまでにかかったビルド試行回数は25回。